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濃姫も信長と同じように部屋の

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濃姫も信長と同じように部屋の

濃姫も信長と同じように部屋の中を見回してみたが、同意は出来なかった。

 

この御居間だけでも十二畳の広さである。

 

他にも六つ間が隣接している為、濃姫一人の生活空間としては十分な広さと思われた。

 

 

「狭いという事はございますまい。私には広過ぎるくらいで──

 

「いや、やはりここは狭い!狭過ぎる!」

 

信長は急に声を荒げて立ち上がると

 

「お濃、そなた清洲の城に移り住みたいとは思わぬか?」【生髮藥】胡亂服用保康絲副廠,可致嚴重副作用! -

 

濃姫の怪訝顔に、思わぬ問いを浴びせた。

「清洲でございますか?」

 

「そうじゃ、清洲だ」

 

「されど、清洲の城には守護代の信友殿がおわしまする」

 

移り住むなど不可能であろうと、濃姫が思わず苦笑すると

 

「織田信友はもはや守護代にあらず。──あやつは今や、ただの逆臣じゃ」

 

信長は侮蔑を込めて言った。

 

「逆臣と仰せられますと

 

「逆臣の意味が分からぬなどと申すなよ? 謀反じゃ、清洲の阿呆ぅ共めが主君殺しをしおったのだ」

 

「  !  で、では、守護の斯波義統様を !?

 

「討ち取りおった。自害に追い込む形でな」

 

 

 

虎視眈々と義統の隙を狙っていた清洲勢が、とうとうその好機を見つけ出したのは同年の七月十二日。

 

あの花見の宴から僅か三ヶ月後のことであった。

 

この日 清洲城内の守護邸に詰める屈強な家臣たちは、義統の嫡男・義銀(よしかね)の川狩りのお供の為に、運悪く全員出払っていた。

 

これを密偵から伺った坂井大膳、河尻与一、織田三位の家老衆は

 

「報(しら)せによれば、邸内に主力となる武士たちはおらず、老人らが少々の残っている程度とのこと」

 

「今ならば守護殿は無論、その一門、古参の家臣らを纏めて片付けることが叶いまする!」

 

「これぞ待ちに待った、絶好の好機というもの! 邪魔立てが入る前に、一気に攻め込みましょうぞ!」

 

彼らは相談の末、すぐさま兵をかき集めて守護邸に向かい、その周りを厳重に包囲した。

邸内は無論手薄の状態にあったが、表広間の入口では善阿弥なる同朋(どうぼう)衆。

 

狭間を守っていた森政武、掃部助兄弟、また丹羽祐稙など守護側の家臣たちが、

 

向かい来る敵臣を次々と斬り倒していった為、清洲勢も多大なる損害を受けたのである。

 

しかし、守護邸を囲む四方の屋根の上より清洲の射手(しゃしゅ)たちが、それこそ矢継ぎ早に射立てて来た為、

 

さすがに守護側もこれ以上は防ぎ切れず、邸内の最奥に身を潜めていた義統も自身の最期を覚悟した。

 

 

主君であるこの儂が、信友如き傀儡守護代に討たれようとは

何が和合じゃ何が友好じゃ。あの大嘘つきめがッ」

 

 

義統は清洲方への怨みを吐き捨てると、邸に火を放ち、従叔父の義虎や弟の統雅など、親族三十名余りと共に自害して果てたのである。

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